50代男性:日常生活においての不良姿勢によるストレスからくる頚部痛と顎関節症の改善

どんな患者さんの症例なのか

日常生活においての不良姿勢によるストレスからくる頚部痛と顎関節症の改善症例

来院理由

頚部回旋時痛と右顎関節開口障害、開口時痛のため趣味の自転車、食事に支障をきたす為根本的に治療をするため来院

症状名と詳細

20年来の右顎関節開口障害 食事のため無理に開けようとすると強い痛みと共にゴリゴリと音が鳴る。 左頚部~肩にかけての痛み

患者さんの初来院時の主訴

最近は特に顎が開かない、食事のたびに強い痛みが走るため日常生活にかなり支障が出ている。もう治らないものだと思っていた。
左の首~肩にかけて強い痛みが出た。回旋動作が出来ないため自転車に乗るのが怖い

 

当院での施術内容

手技療法、脊柱の矯正
顎関節の整復

いつどんな施術をしたのか?(良くなっていくまでの過程)

初回施術(発症初期)

顎関節部に炎症による熱感を確認したためアイシング処置、開口時のストレス軽減ために治療器具を使用した関節の整復
背骨の捻れに対してローラーを使用した矯正

開口時痛の軽減と顎の可動域拡大
頚部の回旋が可能となりPS10→6

2回目の施術(翌日)

初回施術後の夜までは良かったが朝起きると以前と同じような症状をまた感じるようになった
可動域は初回に比べ広がっているが痛みが強いとのこと。
初回の処置に加えて筋の緊張を緩めるための手技による筋肉調整を行い、姿勢による日常生活での負担を軽減させるための体操のセルフケアを指導。

3回目の施術(14日後)

海外出張のため期間が空いたが、アイシングと体操などセルフケアをしっかり行っていたため顎は以前より開けやすい。
長時間飛行機に乗っていたため脊柱の捻じれと頚背部の筋緊張が強く出ていたため頚部痛のほうが気になる。
同処置に加え、脊柱と骨盤全体の矯正を追加、隔回で行っていく。

1ヶ月後

頚部痛改善、特に違和感も感じない。
顎関節も普段の食事などで支障が出ることは無くなった。
大きく口を開けるとジャリジャリとした異音を感じる。
生活習慣の意識ととセルフケアを徹底してもらうよう再度指導。

2ヶ月後

頚部痛、顎の痛み共に改善。
最大まで口を開けた際に違和感を感じる。
頚部のストレスを最大限なくすために治療用の枕を使用してもらい、経過良好。

担当者コメント

長年のデスクワークによる骨盤と脊柱の歪みの影響で頚部の筋や舌骨筋群に過負荷がかかることで下顎骨の位置不良に起因して発症した顎関節症と考えられる。
20年と長く続いていた症状のため、毎回の施術後の姿勢の意識やセルフケアなど習慣を変えていく事を患者本人に意識してもらう事が重要。
頚椎や肩甲骨の位置関係、周辺の筋肉の過緊張を処置していく事で顎関節処置時の効果が表れやすくなった。